第48回ATSシンポジウム(10月17日・オンライン・無料)——パイロットと管制官が「同じ理解」をつくる一日
毎年秋に開かれている ATSシンポジウムの案内が出ました。今年で第48回です。
主催は公益社団法人 日本航空機操縦士協会(JAPA)と一般財団法人 航空交通管制協会の共同で、国土交通省航空局が後援しています。JAPAのページには、開催の趣旨がこう書かれています。
ATSの原点である「パイロットと管制官の共通の理解」をより一層深めるため
オンラインで、参加無料、誰でも視聴できます。管制の「今」と、基準改正のポイントを、航空局の担当者から直接聞ける機会はそう多くありません。紹介しておきます。
開催概要 #
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日時 | 2026年10月17日(土)10:00〜16:00 |
| 開催方法 | オンライン(Zoomウェビナー) |
| 参加費 | 無料 |
| 対象 | どなたでも(定員なし) |
| 申込 | 事前申込が必要。航空交通管制協会の案内ページの申込フォームから |
| 申込締切 | 10月13日(火) |
| 視聴URL | 申込者に10月15日(木)までにメールで送付 |
| 当日資料 | 10月14日(水)以降、航空交通管制協会のホームページからダウンロード |
| 問合せ | kenshubu@atcaj.or.jp |
※ 航空交通管制協会のページでは申込締切が「2024年10月13日(火)」と表記されていますが、2026年10月13日が火曜日にあたるため、2026年の誤記とみられます。
視聴する側の映像や音声は、講演者にも他の参加者にも届かない形式です。途中から入っても、途中で抜けてもかまいません。休日なので、聞きたいセッションだけ聞く、という参加の仕方もできます。
プログラム #
| 時刻 | 内容 |
|---|---|
| 10:00 | 開会 |
| 10:10 | 講演「航空管制の現状」 国土交通省 航空局 交通管制部 管制課長 石川 誠 氏(質疑応答あり) |
| 11:20 | 講演「管制方式基準の改正」 国土交通省 航空局 交通管制部 管制課 航空管制調査官 長谷川 容子 氏(質疑応答あり) |
| 12:20 | 休憩 |
| 13:30 | 研究発表「通信混雑時の飛行方法」 |
| 14:20 | パネルディスカッション *その疑問みんなで考えよう* 1. 地上走行指示の不思議 |
| 15:00 | 2. ATISの聴取と通報 |
| 15:40 | 閉会 |
司会は、矢作 嘉夫 氏(読売新聞 機長)と吉田 孝幸 氏(エアロトヨタ CRM担当)です。
どこが聞きどころか #
ここからは私の見方です。
- 「管制方式基準の改正」:毎年の定番の講演です。基準の文面だけを読んでいても、なぜ変えたのかはなかなか見えてきません。改正の背景を担当者の説明で聞けるのは、この講演の大きな価値だと思います。改正箇所は口述試験でも聞かれやすいところです
- 研究発表「通信混雑時の飛行方法」:周波数が混んでいて、言いたいことが言えない・指示が聞き取れない場面は、管制圏の空港でも進入管制区でも起きます。どう飛ぶのが管制官にとっても助かるのかは、パイロット側だけで考えていても答えが出にくいテーマです
- パネル「地上走行指示の不思議」:羽田事故以降、地上走行の指示や滑走路への進入に関わる用語・手順は見直しが続いています。パイロットが「なぜこう言われるのか」と感じている点を、管制官の側から説明してもらえる場になりそうです
- パネル「ATISの聴取と通報」:「ATIS聴取済み」の通報を、どのタイミングで、何を添えて言うか。D-ATISの普及も含めて、地味ですが毎回のフライトに関わる話です
ヘリの運航でも、管制圏の空港への出入りや、混んだ周波数での通過は日常的にあります。固定翼の大型機の話だけではない、というのがこのシンポジウムのよいところです。
過去のシンポジウムの資料・動画 #
JAPAのATSシンポジウムのページには、過去の回のレジュメと動画(YouTube)がまとめて載っています。航空交通管制協会のセミナー・シンポジウム資料ダウンロードのページからも、過去の資料を入手できます。
最近の回の主なテーマを挙げておきます。
| 回 | 開催日 | 主なテーマ(講演以外) |
|---|---|---|
| 第47回 | 2025年10月18日 | パネル「高度に関する共通認識はありますか?」 |
| 第46回 | 2024年10月19日 | 研究発表「Review of ATC Communication」 |
| 第45回 | 2023年10月28日 | 解説「多発ヘリコプターの離着陸」、問題提起「騒音軽減出発方式」 |
| 第44回 | 2022年10月29日 | 研究発表「計器進入方式に公示された高度」 |
| 第43回 | 2021年10月30日 | 講演「滑走路面状態の提供について」、問題提起「不明確な高度の指示」、研究発表「高度制限について考える」 |
(各回とも「航空管制の現状」と「管制方式基準の改正」の講演あり)
当日の都合がつかない方も、過去の資料・動画は前もって見ておけます。
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出典 #
- 公益社団法人 日本航空機操縦士協会「ATSシンポジウム」——開催予定・過去の開催・過去のレジュメと動画
- 一般財団法人 航空交通管制協会「2026年度 第48回 ATSシンポジウム開催のお知らせ」——開催方法・申込・当日資料
- 「2026年度ATSシンポジウム プログラム」「ATSシンポジウム 2026年度 ポスター」(JAPAのページに掲載のPDF)
本記事は2026年10月1日時点の案内に基づきます。最新の情報・申込は主催者のページで確認してください。
ヒーロー画像:「Air traffic controller schiphol tower」by Mark Brouwer(Wikimedia Commons / CC BY-SA 2.5)。アムステルダム・スキポール空港の管制塔。イメージ画像です。掲載にあたりリサイズを行いました。
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