山火事は春だけじゃない——網走の山林火災と、秋の林野火災のデータ

山火事は春だけじゃない——網走の山林火災と、秋の林野火災のデータ

2026年10月15日の夕方、北海道網走市美岬の国有林で山林火災が起きました。

山火事というと春のイメージがあります。実際にデータを見ても、ピークははっきり春です。ただ、秋に起きないわけではありません。軽く整理しておきます。


網走の山林火災(10月16日時点) #

項目内容
発生10月15日夕方、網走市美岬の国有林(能取湖の近く)
焼損面積約75ヘクタール(16日時点、鎮火していない)
被害けが人、住宅への被害は確認されていない
消火消防車両が近づけない場所のため、道が自衛隊に災害派遣を要請。自衛隊ヘリ3機と道の防災ヘリ1機が空中から散水
気象18日まで乾燥注意報

地上から近づけない場所では、ヘリによる空中消火が頼りになります。ヘリの消火の考え方については、ヘリコプターによる山林火災消火の記事で書きました。

山火事のピークは春 #

消防庁と林野庁の資料から、2023年の林野火災の月別件数を見てみます。

月件数割合
1月1158.9%
2月13210.2%
3月32525.0%
4月22217.1%
5月856.5%
6月191.5%
7月443.4%
8月816.2%
9月302.3%
10月856.5%
11月725.5%
12月896.9%

出典:消防庁・林野庁「林野火災の現状と予防に係る取組状況」(2023年中、全1,299件)

2〜4月の3か月で全体の約52%です。消防庁と林野庁は、春に多い理由として、空気が乾燥して強い風が吹く時期であること、火入れ(枯れ草を焼くこと)が行われること、山菜採りやハイキングで山に入る人が増えることを挙げています。

北海道はもう少し遅く、雪解け後の4〜5月が山場です。道は3〜6月を林野火災の危険期間としていて、2024年に道内で起きた10件のうち8割が4〜5月でした。

それでも、秋にも小さな山がある #

表をもう一度見ると、6〜9月はいったん少なくなり、10月から12月にかけて件数が戻っています。10月の85件は5月と同じ数です。

秋は、落ち葉や枯れ草が増えて、燃えるものが地表にたまっていく季節です。北海道なら、雪が積もるまでの間、それが乾いたまま残ります。そこに乾燥と風が重なれば、今回のように大きく燃え広がることがあります。

そして、原因の大部分は人です。2023年の出火原因は、たき火が32.0%、火入れが19.0%で、放火(疑いを含む)、たばこと続きます。季節に関係なく、火を使う人がいれば山火事は起きます。

秋も注意しましょう #

  • たき火や枯れ草焼きは、乾燥注意報が出ている日や風の強い日にはやめる
  • 山に入るときは、たばこやバーナーの火の始末を確実に
  • 市町村の火入れのルールや、林野火災の注意報・警報を確認する(東京消防庁は2026年4月から林野火災注意報・警報の運用を始めています)

飛ぶ側としては、山火事の煙は視程を大きく落とします。秋の晴れた日でも、乾燥注意報が出ているときは、ルート上やその風下に煙がないかを気にかけておきたいところです。

まとめ #

  • 2026年10月15日、北海道網走市の国有林で山林火災。約75ヘクタールが焼け、自衛隊に災害派遣が要請された(16日時点)。
  • 山火事のピークは春。全国では2〜4月に約52%、北海道は雪解け後の4〜5月に集中する。
  • ただし10〜12月にも小さな山があり、2023年は10月が85件で5月と同じだった。
  • 原因の大部分はたき火や火入れなどの人的要因。秋も、乾燥した日の火の扱いには注意を。

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出典 #

網走の山林火災の状況は2026年10月16日時点の報道に基づきます。最新の情報は各報道機関や自治体の発表をご確認ください。

ヒーロー画像:「Hokkaido’s autumn」by Raita Futo(Wikimedia Commons / CC BY 2.0)。北海道の紅葉(イメージ)。掲載にあたり切り抜きとリサイズを行いました。

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