#山の安全
5 件の記事
-
山火事は春だけじゃない——網走の山林火災と、秋の林野火災のデータ
2026年10月15日、北海道網走市の国有林で山林火災が起き、約75ヘクタールが焼けて自衛隊に災害派遣が要請されました。山火事のピークは春で、全国では2〜4月に約半数が集中します。それでも10〜12月には小さな山があり、秋も油断はできません。消防庁・林野庁のデータで軽く整理しました。
-
「救助の対価」とは書けない——富士山のヘリ救助有料化は、どういう名目でお金を取るのか
山梨県が2026年9月14日、閉山期の富士山で防災ヘリ救助を原則有料とする制度案を公表しました。ただし名目は「救助の対価」ではありません。飛行にかかった燃料費相当額の「手数料」です。消防組織法と航空法という2つの壁を避けるための建て付けで、先行する埼玉県は飛行時間5分ごとに8,000円。この金額の根拠と、有料化が人の行動をどう変えるのか(変えないのか)を、条文と実例から整理しました。10月には静岡県も有料化の方針に転じています。
-
AW139はなぜ公共安全機関に選ばれるのか——山岳での「ダウンウォッシュと高高度」のバランスを数字で確かめる
米国の警察・消防でAW139の採用が続いています。カタログ性能だけでなく、現場では「山岳の中型機として使いやすい」という評判をよく聞く機体です。降下員へのダウンウォッシュと高高度ホバリング性能の両立を、円板荷重という数字で検証してみると、少し意外な結果が出ました。
-
赤ちゃんを登山に連れて行くときの注意点 ― パイロットが高山病の生理から考える
「何歳から?」「標高はどこまで?」を感覚論ではなく、国際山岳医の指針・海外の専門家合意・CDC/UIAAのガイドラインで裏づけて整理。航空生理学の視点から、なぜ赤ちゃんが高所に弱いのかも解説します。
-
クマは山にいるもの——「入っているのは人間」の自覚と、日本と海外の“事案の質”の違い
登山者がクマに襲われる事案が続く。クマの領域に踏み込んでいるのは人間の方だ、という自覚は要る。ただ日本の今の危機は「人が奥山に入って出会う」海外型とは質が違い、クマが里へ下りてくる。海外との比較と、山に入る人間ができること、そして万一の山岳救助ヘリまで、現役ヘリパイロットの視点で考える。